Facebookページタイムライン化による変更点と、今後の企業ページの在り方(後編)

カバー写真に「いいね!」を押してほしいというような内容やURLを入れてはいけない、という規制があります。

・タイムライン化される
今までは個人ページのみタイムライン表示になっていましたが、今後はFacebookページについてもタイムライン化されます。

・大事な投稿を最上段に固定できたり、大きくできる
「ご案内」などの投稿を一番上に固定できます。しかし、いつも同じ記事が同位置にあると全く更新していないように見えてしまう可能性もあるため掲載位置を考慮する必要がありそうです。

・企業と個人ユーザーのメッセージのやりとりが可能になる
カバー写真の右下にある「メッセージ」をクリックすると、直接企業とメッセージのやりとりをすることが可能になります。企業のWebサイトでいうところの「お問い合わせ」に相当する機能です。
炎上させたくないなどの理由で非表示にすることも可能ですが、人によってはその企業への好感度が下がる原因にもなりそうです。

◆そのほか変更点
プロフィール画像のサイズが正方形(サイズ:180×180px)となる

◆変更内容から考察する、今後のFacebookページの在り方
Facebookページは企業と個人の相互コミュニケーションの場なのだ、という強い意思の現れ

Welcomeページは3/30以降設定できなくなるとのことです。
今までは、最初にアクセスした人がどのページを見るかを管理者が設定できて、「いいね!」を押したら診断アプリやゲームアプリが出来るようにすることができ、企業側にとっては、ファンを増やすトリガーの役目も果たしていました。
要するに、企業側がイニシアティブを取りユーザーを特定のコンテンツへ誘導したり、ファンになるようにプッシュできたわけです。

個人的に上記のようなプレゼント手法には以前から違和感を感じていました。こんな手法でいいね押してもらって本当に企業にとって意味があるのか?と。(アプリ作成している方々のことをどうこう言っているわけではないです。)

しかし、これからはWelcomeページがなくなることにより、
来訪した全てのユーザは、まずタイムラインを見ることになります。
これによって、企業とユーザーのコミュニケーションがどう変化するのでしょうか。
今までは、
【企業側】
・「いいね!」を誘発するデザインにする
・キャンペーンや診断系アプリに力を入れる
・毎日頻繁に記事をアップ
【ユーザー】
・友達から紹介されたキャンペーンや診断アプリに興味を持ち、「いいね!」をクリック
・自分のタイムラインに流れてくる記事を読む、いいね!やコメントなどを掲載する

これからは、
【企業側】
・ユーザーにとって魅力的なクリエイティブ(カバー画像、写真)に力を入れる
・タイムライン表示で企業の「今この一瞬」だけでなく、沿革を見せる
【ユーザー】
・自分のタイムラインに流れてくる記事を読む(ここは変わらない)
・興味関心を持つ企業に関しては自らタイムラインを覗きに行く。
——————————————————————————————————-
結果として、今後は「今一瞬」だけの興味で「いいね!」を押す行為が減り、
「いいね!」の数は本当にファンの数と呼べるようになっていくのではないでしょうか。
——————————————————————————————————-

◆今後、Facebookページ運営者が考えなければならないこと
・相互コミュニケーションの強化
・アップロードする内容に力を入れる
・魅力的でクリエイティブなタイムライン化されたページを作る

◆私からの蛇足
はっきり言います。ユーザーにファンになってもらうために○○する、という考え方は捨てた方がいい。
なぜならそれは、ファンを獲得するためユーザーに媚びているにすぎないからです。
前述したプレゼント手法が有効であるうちは、その考え方でもファンは獲得できるかもしれません。
しかしそのプレゼントがなくなれば興味が薄れてしまうようなユーザーは、本当にあなた方のファンと呼べるのでしょうか?
本当のファンになってもらうためには、上記の3つが必要であると考えます。

◆最後に
今回のFacebookページ仕様変更は、何を意味するのでしょうか。
それはおそらく、
Facebookページは相互コミュニケーションの場である」
(一方的な発信だけではいけない)
ということを改めて意識してほしい、という強い意志の現れなのではないかと思うのです。